・テーパリングとは?
・量的緩和とは?
・量的緩和とインフレの関係
・なぜテーパリングが話題になっているの?

パウエル議長さんが「テーパリングを数ヶ月早めるかも」と言っているね。でも実はぼくテーパリングよくわからない‥

インフレについても発言があったよね。テーパリングとどんな関係があるの?

5分で分かるように図解しますね♪
「FRBってなに?パウエル議長って?」という方は、あわせてこちらもご覧ください♪

目次
一言でいうと「量的緩和の縮小」
テーパリングとは一言でいうと「量的緩和の縮小」と表現できます。

いきなりむずかしすぎるよ〜!早速くじけそう!!

簡単に言うと「世の中にお金がたくさん出回るようにしてたけど、出回り具合をちょっとずつ減らすね〜」ということです!

量的緩和ってなに?

図で説明しますね♪
量的緩和=金融政策のひとつ
中央銀行の役割のひとつは「物価の安定」です。これを行うために、大きく2つの方法があります。
- 金利を上げたり、下げたりする
- 世の中に出回るお金の量を調整する
金利は0に近づくと、一般的にはそれ以上下げることができません。
そのため、最近は各国においてお金の「量」で調整するようになっています。
具体的にはFRBが国債などの資産を購入して世の中に出回るお金の「量」を増やします。このことを「量的緩和」と言います。


世の中にお金がたくさんあるってなんだか良さそう!

量的緩和はインフレにつながります

インフレって‥?!
量的緩和とインフレの関係
量的緩和が続くとインフレにつながっていきます。
たとえば、世界ににんじんが10本だけあったとしましょう。

世の中にお金が100円あったら、1本10円ですね。
でも、世の中のお金が1,000円に増えたら、1本100円になります。
10,000円に増えたら、1本1,000円ですね。

値上がりしたね!これがインフレかあ

実際はもっと複雑ですが、イメージとしてはそうですね♪

お金が出回るほど、にんじんの値段も上がっていくんだね。困っちゃうかも。

いつかはお金の量を減らしていくの?

そうなんです!徐々に減らしていくことをテーパリングといいます
テーパリング=少しずつ減らすこと
テーパリングとは、このようにFRBが世の中にお金をたくさん出回るようにしていた状態から、資産購入を徐々に減らしていって「出回り具合を少しずつ減らしていく」ことです。


少しずつ減らしていった後はどうなるの?

減らしていった後は次の図のような流れになります

- いきなり元の状態には戻さない。一定期間維持する(具体的には満期を迎えた国債は他のものに買い直すなど)
- 徐々に金利を上げて世の中のお金の量を減らす
さきほどは、出回るお金が増えるほど物価は上がっていきましたね。
引き締めはその逆なので、物価は下がっていきます。
時期が早まるかもしれないから
11月のFOMCではこのテーパリング開始が発表されました。つまり「世の中へのお金の出回り具合が、少しずつ減っていく」状態です。
今まで終了時期は「来年半ば頃」と報告されていましたが‥
そこで入ったのが今回のニュース。わかりやすくすると次のようになります。
・来年半ば頃まで時間をかけてテーパリングする予定だったよ
・でも、テーパリング終了を数ヶ月早めるかも。
・12月のFOMCで会議して決めようかな
テーパリングの後は「一定期間維持→利上げ」という流れでしたね。
テーパリングが早まるということは「利上げする時期が早まる可能性が出てきた」ということです。

利上げするとお金が借りにくいね

そうなんです。経済活動が小さくなって株価も下がってしまいます

その時期が早まるかもしれないから話題なんだねえ
今回は次の内容を見てきました。
- 量的緩和とはお金の量を調整すること
- 量的緩和はインフレにつながる
- テーパリングとは「世の中のお金の出回り具合を増やしていたけど、ちょっとずつ減らしていくこと」
- テーパリングが早まる=利上げが早まるかも

難しいイメージだったけど少し分かった気がするよ!

少しでもお力になれたならうれしいです♪